『交響詩編エウレカセブン ハイエボリューション1』の感想、エウレカ好きの場合

エウレカセブンハイエボリューション1

ついに公開きましたね。
「交響詩編エウレカセブン ハイエボリューション 1」。

初日の最終上映を観てきました。

早速、率直な感想から行ってみましょうか。

「おいおい、この映画、最高かよ。」

Twitterなどでは、TVシリーズ使い回しすぎ、とか場面飛びすぎ、とか色々と批判も見受けられます。
その指摘は間違ってはいません。この映画は初見殺しです。
贔屓目に見ても、映画全体の構成は新規の客層には厳しい作りと言わざるを得ません。

しかし、そういった批判をする人たちは、単にエウレカ愛が足りないだけです。
エウレカセブンが好きなら、絶対に楽しめることを保証します。

ここからネタバレ気にしないで書いて行くので、ご了承ください。

 

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作品紹介

ハイエボリューション_ニルヴァーシュ

まずは簡単な作品紹介からです。
2005年から2006年にかけてTVで放送された朝アニメ『交響詩編エウレカセブン』のリブート企画でスタートした本作品。
エウレカセブンの「セブン」は朝7時からの放送だったからだとか。

ゼロから始まるレントンとエウレカの新たな物語――

『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』劇場3部作がいよいよスタートする。

地方都市ベルフォレストで鬱屈した日々を過ごしている14歳の少年、レントン。育ての親レイとチャールズのもとを飛び出したレントンは、迷い深い旅路の中でさまざまな人々と出会う。でも、レントンの心の中にいつもいたのはひとりの少女、エウレカだった――。

『エウレカセブン』シリーズは、いつも「今、何を描くべきか」という課題と正面から向き合ってきた。2017年秋から始まる劇場3部作『ハイエボリューション』もまた「今、何を描くべきか」という問いに応える物語だ。その片鱗は既に、第1作のレントンの迷い旅の中にも描かれている。『エウレカセブン』は時代とともに進化する作品なのだ。

エウレカセブン ハイエボリューション1 公式サイト

テンションの上がる本予告の動画も置いておきます。

手書きロボットアニメ最高峰のクオリティ

最初の30分はTVシリーズでは描かれなかった、主人公レントンの父・アドロックが英雄と呼ばれるきっかけとなった事件「サマー・オブ・ラブ」が描かれています。

開始早々、いきなり超絶技巧の作画で飛ばしてきます。

ハイエボリューション_KFL

板野サーカス全開。カメラワークもグリグリ動くしホンモノです。

板野サーカスっていうのは、アニメーターの板野一郎さんが編み出した映像表現のことです。
よく「高速で動く物体とそれを追う高速で動く物体を、高速で動くカメラが捕らえた映像」って説明されます。
簡単に言うと、嘘パースを極限まで高め、空間をデフォルメするということです。(余計わからない)
まぁ、迫力を出すために現実にはありえない空間や動きを演出するといった感じでしょうか。

実写にアニメが絶対に勝てない部分があるように、実写がアニメに絶対勝てない部分でもあります。
アニメは現実には不可能なカメラワークも無制限で自由自在になるのです。この辺の見せ方がアニメーターの腕の見せ所でもあります。

今回のハイエボリューションは厳密には村木サーカス寄りかもしれませんが、村木靖さんも板野さんを影響を多大に受けていますからね。
だから、私は「板野サーカス村木ver.」と呼ぶのが一番しっくりきます。

板野サーカスを堪能したければ、「マクロスプラス」を是非観てください。
これが元祖であり、後に伝説と化す板野サーカスを観ることができます。
しかも、20年前の作品ですが古さを全く感じさせない。今観てもめちゃくちゃ楽しめます。
ストーリーが秀逸な、大人向けのマクロスです。

未だに「マクロスプラス風でお願いします」ってアニメーターに指示を出す作画監督も多いそうですよ。
そのくらい後のアニメ界に影響を与えた作品です。

ちなみに、板野一郎さんが認める板野サーカスの使い手は、庵野秀明、後藤雅巳、村木靖の3名のみと言われています。

CGも良いですが、私はやっぱり手書きの方がテンション上がる気がします。
ガンダムシリーズがずっと手書きにこだわっているのも、この辺が理由なのかもしれませんね。

このご時世、アニメ好きであれば手書きの劇場ロボットアニメを観るってだけでお金払う価値があると思います。『交響詩編エウレカセブン ハイエボリューション1』にはそれだけのクオリティと価値があります。

動いてしゃべるアドロックをみて泣きそうになる

あの英雄アドロックがしゃべって動きます。すごい。
声はアムロ・レイやタキシード仮面で同じみの古谷徹さんです。大御所ですねー。私はいいキャスティングだったと思います。

ハイエボリューション_アドロック

しかし、ちょっと不器用すぎるぞ...!
そんだけの人望があれば、誰か手伝ってくれたんじゃないか?
せめて、自ら提唱した「アゲハ構想」を、なぜ自ら否定することになったかくらい伝えてから逝ってほしかった!特にデューイにだけでも!
デューイが暴走したのは7割りくらい、お前のせいだからな!?

エヴァの碇ゲンドウといい、親父たち不器用すぎィ!!

デューイ兄さんが躍動してて泣きそうになる

あのデューイがちゃんと兄貴してるよ・・・!
機動航空軍のエースとして感情を剥き出しにしながらKLFを操縦する姿、感動です。

ハイエボリューション_デューイ1

ホランドはあの歳まで兄貴に甘えてばっかりだったから、あんな性格になっちゃったんだろうなぁ。
でも、あんな出来がよさそうな兄貴がいたら自慢できる反面、弟としては大変なんだろうな。

今回のハイエボでは、ホランドとタルホは軍を脱走してゲッコーステイトを立ち上げた訳ではなく、防犯組織であるファシリティガードという組織に正規ルートで移籍してるっぽいです。

つまり、デューイとホランドの決定的な確執を産んだ軍脱走という「裏切り」は存在せず、デューイはその責任負わされ幽閉もされていないということになる。
また、サマー・オブ・ラブの爆心地で唯一の生き残り(スカブコーラルか搭乗していた303のアーキタイプが守った?)がスカブを殲滅するというアゲハ構想を本当に引き継ぐだろうか?

ハイエボリューション_デューイ2

これは、TVシリーズとは違ったデューイさんが来る可能性アリ。めっちゃ楽しみ。

チャールズ夫妻が大活躍で泣く

ロボット魂でスピアヘッドのチャールズ機とレイ機どっちも買ったなぁ。懐かしい。

今回の映画では、過去編でも現在編でも登場シーンはかなり多めです。
大好きだったキャラなので、TVシリーズとは違った結末を期待しちゃいます。

ハイエボリューション_チャールズ

結婚指輪を嵌めている左腕が月光号の攻撃で吹っ飛ぶ。
(ここで、チャールズから指輪をもらった時の回想シーン)
這いつくばって、残された右手で左腕を掴んだ瞬間に白鳥号が爆発炎上。
レイが子供が出来ない体と分かってから、チャールズにもらった指輪だったから尚更辛い。

ソースはなんかの雑誌だったと思いますが、エウレカセブンは当初、喪失感のあるエンディングにする予定だったらしいです。

京田知己監督、喪失感とか50話のアニメが終了した時点で十分に味わえますから。

最後までカッコいい音楽

ハイエボリューション_303

エウレカと言えば音楽も切り離せないですよね。
今回のハイエボリューションも、めちゃくちゃカッコいいです。

もう映画観た人みんな触れていますが、エンドロールで流れる曲が最高。

歌っているのは、尾崎裕也さん。
そう、尾崎豊さんの息子です。

このキャスティングは秀逸ですよね!そうきたかって感じ。
共に偉大すぎる父を持ち、既にこの世にいないため、永遠に超えることができない
もしかしたら、レントンの気持ちを一番理解できる立ち位置にいる人なのかもしれませんね。

楽曲も「俺は親父とは違う!」言わんばかりの歌い方。
でもやっぱ似てるんだよなぁ。あ、もちろん、いい意味ですよ。DNAってすげえ。

TVシリーズではFLOWが歌っていた『DAYS』からハイエボでは『Glory Days』になるっていうのも好きです。

 

2分33秒くらいからの「PLAY BACK」と「PLAY FORWARD」が何度も切り替わるところが、サビとテンポがリンクしててかなりカッコいい。

あと、本編では流れていなかったのですが、90秒の予告で流れる楽曲がセンス良すぎです。
テクノ調の曲なので、たぶんTVシリーズ同様『Hardfloor』の曲だと思われます。
公式にも『Hardfloor』が本作に新曲である『Acperience 7(アクペリエンス・7)』を提供すると記載がありました。

その90秒予告の動画も貼っておきます。
20秒くらいから始まる曲です。

 

私もエウレカセブンの曲は大好きで、CDやレコードを持っているのですが、廃盤のレコード値段高すぎ!
今回のハイエボを機に、プレスし直して再販して欲しい(切実)

次回予告(笑)

エンドロールは最後まで見ましょう!
最後にハイエボリューション2の次回予告があります。

これは、かなり衝撃的な内容です。本編もっていかれるレベルです。

簡単に言うと、

アネモネ登場、でも様子が違う。
見たことない機体。

そして、

サッカー、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 

しかも、サッカーもハイエボリューションしてる(笑)
色々気になるけど、やっぱりサッカーのインパクトが強すぎる。

ハイエボリューション_エウレカ

まとめ

いや、ほんとに面白いです。
エウレカセブン好きなら間違いなく絶対観るべき。

ということで、2018年の楽しみがひとつ増えてしまいました。
これからは『交響詩編エウレカセブン ハイエボリューション2』を糧に生きて行きます。

 

つづく!!

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