ハリウッドで実写化された攻殻機動隊がついに公開
実は、原作が好きということもあり、今回のハリウッドの実写版には、あまり期待していなかったのですが、意外と面白かったです!
良いところ、悪かったところ含めて楽しめました。
今回は私のように原作が好きだけど、「実写版って観る価値あるの?」と思っている方の参考になればと思って書きます。
ということで、あんまりネタバレしないように書きますね。
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公開前からポジティブ要素はあった
実は、公開前からポジティブな要素はありました。
間違っても「ドラゴンボール」のような大惨事にはならないという確信があったため、必ず観には行こうと決めていました。
その理由の1つが、押井版「攻殻」に魅了され、2009年に実写化権を獲得したスティーブン・スピルバーグが、自身の率いる制作会社であるドリームワークスで8年もの歳月をかけて準備を進めてきたという事実です。
この8年の間で、様々な制作スタッフとキャストが検討されました。
そして、監督として英国人監督、ルパート・サンダースに白羽の矢が立ちます。
彼もまたスピルバーグと同様に「攻殻」をリスペクトしており、たくさんのインタビューなどでその「攻殻」愛を語っています。
2つめの理由として、押井版「攻殻機動隊」の制作に携わったプロダクションI.Gの石川光久社長もプロデューサーとして参加しているということです。
彼がいれば、作品があらぬ方向へ進んでしまうこともないはずです。
個人的に良かったところ
ハリウッド版のオリジナルストーリー
原作のストーリーを実写化してしまうと、どうしても「これじゃない感」が出ちゃうと思うんです。
しかし、今回のハリウッド版は完全にオリジナルストーリーです。
少佐の設定などが原作と少し違っていたりしますが、それが逆にアナザーワールド感が出ていて、ハリウッドの「ゴースト・イン・ザ・シェル」という一つの作品とて成り立っていたように感じました。
原作を知らない人であれば、より楽しめるのではないでしょうか?
スカーレット・ヨハンソンのメスゴリラ感
主演で少佐を演じているスカーレット・ヨハンソンが、けっこう少佐感出ていました。
やっぱり日本人で少佐を演じれる人はいないですね。
無理やり日本人をキャスティングしないでくれて良かったと思います。
そして何より、ガタイがたくましい。
役作りのため鍛えたのか、CGなのか「アヴェンジャーズ」のブラック・ウィドウとは大違い。
これはイシカワがメスゴリラと言ってしまうのも頷けます。
個人的に残念だったところ
少佐の強さの理由に説得力がなかった
今回の実写版の設定からくるものなんですが、少佐が義体を自由自在に操って無双するには説得力がないんです。
原作では、訳あって幼少期からまだ試験段階だった全身義体を使わざる得なくなり、本人は意図せずに生きるために義体を使っているうちに、自ずと誰よりも義体に触れることによって、その扱いに長けていったという背景があった。
ガンダムのシャアがモビルスーツの扱いに長けている理由と同じ理屈である。
何事も黎明期を経験している人は強いんですよね。
後発組はノウハウなどを体系的に学ぶことはできますが、それを実体験で学んでいる人は経験に裏打ちされた強さがあります。
少佐、バトー以外の9課メンバーがおまけだった
9課のメンバーとして、少佐とバトー以外では、トグサ、イシカワ、サイトー、ボーマが登場します。
しかし、尺の制約があるのは分かるのですが、少佐とバトー以外の活躍シーンがほとんどないです。
サイトーに至ってはストーリー終盤に、申し訳程度に誰でも命中させれそうなヘリを狙撃してました。
まとめ
原作やテレビアニメシリーズの「攻殻機動隊」を知っている人も、知らない人も一つの作品として楽しめるはずです。
ハリウッドの最先端のCG技術で再現された電脳世界は見応え十分ですし、市街戦のシーンもセットとCGの境目がわからないくらい素晴らしい出来でした。
ちなみに、私は字幕版を観ましたが、吹き替え版は、テレビアニメシリーズである「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズの声優さんが担当しているのでこちらも面白そうです。
総じて完成度の高い映画です。
でも、やっぱり9課がピンチの時に
「しょーさー!助けにきましたー!」
と助けに来たのに、
「遅い!」
と少佐に怒られるタチコマのいる攻殻の方が好きです。
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