イーサリアムは、実用性の高い仮想通貨として、2018年もっとも期待されている銘柄のひとつです。
ビットコインとの大きな違いはイーサリアムが「ビジネス向け通貨」である点ですが、実際はその機能性・実用性を総合してビットコインを超えるとさえ言われています。
現在の時価総額は2位ですが、今後相場が上がるかどうかが不透明で、投資するか迷っている方も少なくはないでしょう。
これから、イーサリアムはどのように動き、どのように活用されていくのでしょうか?
本記事では、「イーサリアムの将来性」について、イーサリアムの概要や開発目的をおさらいし、メリットやチャートを確認しつつ「便利で役立つ」イーサリアムの将来性をチェックしていきます。
目次
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イーサリアムとは?基本的な情報のおさらい
イーサリアムは、時価総額ランキングでビットコインに次ぐ2位の価値を持つ仮想通貨です。
リップルと並び、仮想通貨の取引をしたことがある人ならば、誰しも一度はその名前を聞いたことがある有名な仮想通貨のひとつと言えるのでは無いでしょうか。
時価総額ランキングサイトCryptocurrency Marketによると、2018年1月25日現在のビットコインの時価総額は21兆2016億円、イーサリアムは11兆4944億円となっています。
仮想通貨市場全体の時価総額が61兆8878億円なので、ビットコインとイーサリアムで市場の約5割を占めている計算になります(※1月25日現在)。
イーサリアムの基本情報
こちらが基本情報になります。
- 開始:2014年2月
- ティッカー:ETH
- 承認アルゴリズム:PoWからPoS(Proof of Stake)へ移行予定
- 発行上限:未定(現在は無し)
- 通貨供給量:97,272,366 ETH(2018年1月29日現在)
- 承認時間:約15秒
- 暗号化方式:Dagger
- 開発者:Vitalik Buterin、Gavin Wood
公式サイト:https://www.ethereum.org
ホワイトペーパー:https://github.com/ethereum/wiki/wiki/White-Paper
イーサリアムの特徴
イーサリアムは、現在世界中で2万人以上の開発者がおり、ビジネス向けブロックチェーン・プラットフォームとしてもっとも注目を集めています。
技術的にすぐれた将来性を持っているのがイーサリアムの特徴であり、強みであるといえます。
イーサリアムには、ここまでの価値を持つに至った4つの理由があります。
- スマートコントラクト
- ビットコインより機能性が高い
- 「EEA(イーサリアム企業連合)」の存在
- 段階的にアップデートが重ねられる
上記の4つです。
イーサリアムは2017年だけでも大小さまざまなニュースがあり、直接相場が上下した原因は色々とあるのですが、ここでは「安心して投資できる材料」として、上記の4つの理由を紹介していきます。
特徴① スマートコントラクト
イーサリアム=スマートコントラクトといってもいいぐらい、象徴的な機能です。
この技術が搭載されているおかげで、イーサリアムはビジネス向け仮想通貨としての地位を築いています。
一言で言い表すのが難しいのですが、スマートコントラクトとは「さまざまな契約を通貨の支払いと紐付けられる仕組み」です。
たとえば不動産のような大きな買い物ですと、土地や物件価格など、さまざまな情報が絡んでくるため仲介業者の存在が必須となります。
スマートコントラクトでは、理論上このような契約を自動で判別し、一度に契約することが可能となっています。
つまり、仲介業者が必要でなくなり、それに伴うさまざまなコストも削減することができるようになるのです。
実際、国内では2017年9月からKDDIが携帯電話の修理オペレーション効率化を目的として、イーサリアムを使った実証実験に取り組んでいます。
もし上記のようなことが実現できれば、さまざまなビジネスで革命が起こるといわれており、将来性・独自性では間違いなくトップに位置しています。
特徴② ビットコインより機能性が高い
ビットコインは、今や時価総額20兆円超えのモンスターコインへと成長しましたが、実際に通貨として運用する上でのいくつかの問題点を抱えています。
イーサリアムと比較しながら見ていきましょう。
|
ビットコイン |
イーサリアム |
ブロック生成スピード |
約15分 |
15秒~17秒 |
マイニング方式 |
PoW |
PoW→PoSに移行予定 |
通貨上限 |
2000万BTC |
なし(未定) |
ビットコインと比較すると、イーサリアムはスムーズな送金と、1ETHあたりの価格が安いことによる安価な手数料が投資するうえではメリットです。
特に、今後マイニング方式がPoSに変更予定というのは、相場にもプラスに働いてくるでしょう。
PoW(Ploof of Work)方式であるビットコインのマイニング市場は、諸外国で寡占状態にあり、一般人はおろか企業でさえもはや参入余地がほとんどありません。
「決済用通貨」のビットコインと、ビジネス向けブロックチェーン・プラットフォームのイーサリアムとして差別化を図りつつ、純粋な機能性で上回っていくことで、今後も安定した価値を生み出しそうです。
特徴③ さまざまな企業が名を連ねる「EEA(イーサリアム企業連合)」の存在
2017年2月に発足したEEA(イーサリアム企業連合)は、企業向けにイーサリアムプラットフォーム活用への取り組み・開発を行うコミュニティです。
現在150社以上もの企業が参加しており、中にはマイクロソフトやインテル、JPモルガンなど、名だたる大企業も名を連ねています。
実際、「Decvon3」と呼ばれるイーサリアムの合同イベントでは、マイクロソフトがスポンサーとなっていました。
イベントにマイクロソフトのようなスポンサーが付いたという事実は、投資家側からすれば非常に心強いといえるでしょう。
なお、EEA公式には参加企業一覧が掲載されています。
日本企業では、トヨタ自動車・KDDIなども参加していることがわかりますね。
EAA(Enterprise Ethereum Alliance)公式サイト:https://entethalliance.org
特徴④ 段階的にアップデートが重ねられている
実用化が進んでいるとはいえ、ハッキリ言うと、イーサリアムはまだまだ未完成の通貨です。
開発プラットフォームの優位性や、送金速度だけならRippleや最近話題のStella(ステラ)などすぐれた仮想通貨がいくつもあります。
ですが、それでもイーサリアムの相場は上がり続けています。
その理由として、スマートコントラクトという独自性だけではなく、段階的なアップデートが予定されているためです。
イーサリアムは、もともとリリース当初から全4段階のアップデートがロードマップに含まれており、「どんどん良くなっていく」ことを前提としてクラウドファンディングを始めたプロジェクトなのです。
アップデートは、以下の4段階が予定されています。
- Frontier(フロンティア)
- Homestead(ホームステッド)
- Metropolis(メトロポリス)
- Serenity(セレ二ティ)
現在の進捗は、2017年10月16日にメトロポリスの第1ステップであるアップデート「Byzantium(ビザンチウム)」が完了した段階です。
ビザンチウムでは、マイニング方式をPoWからPoSへ移行する準備と、匿名性の強化が図られました。
メトロポリスへのアップデートは2ステップに分けられており、今後数年以内に、2ステップ目である「Constantinople(コンスタンティノープル)」が実施される予定です。
イーサリアム、今後の展望は?将来性と相場へのプラス材料を考察
今後、イーサリアムは1ETH=20万円への上昇が期待されています(2018年1月末現在、1ETH=約13万円)。
さまざまな要素からみた今後の展望として、以下の5つの要素から価格上昇の余地はまだまだあると考えられます。
それでは、詳しく紹介していきましょう。
- 「Serenity(セレ二ティ)」アップデート
- EEA(イーサリアム企業連合)という強力なスポンサー
- イーサリアムETFが誕生する?
「Serenity(セレ二ティ)」アップデート
前項でも述べましたが、イーサリアムはまだ開発途上段階にあります。
中央集権的思想も残っていますし、完成形とはいえません。
アップデートで大きく変わることがわかっているイーサリアムは、今後もさらに機能性を高めていくことが予想できます。
直近では、「Raiden Network(RDN)」が開発されています。
イーサリアムの機能拡張としてのRaiden Networkプロジェクトは、超少額で超高速な送金処理が可能になるとして、大きな注目を集めています。
EEA(イーサリアム企業連合)という強力なスポンサー
特徴3で解説したEEAには、マイクロソフトやインテルといった大企業が参加していることを解説しました。
世界的な企業がバックボーンであるイーサリアムは、今後も大きな進化を遂げつつビジネス向け仮想通貨としての地位を築いていくことが予想されています。
イーサリアムがETFに上場する?
ずいぶん前から話題になっていますが、イーサリアムは過去に上場投資信託(ETF)の上場審査へ申請を行っています。
まだ安定した仮想通貨ではないとの理由から、9月に申請を取り下げましたが、アップデートが進めば審査へ進む可能性が高いとみられています。
ETFとは、上場投資信託の略称で、プロの投資家が一般人の代わりに運用を行うシステムのこと。
ETFに承認されれば、イーサリアムが投資商品として気軽に売買できるようになり、飛躍的に投資金額が増加するとみられています。
まとめ:イーサリアムの好材料は多い
今回は、ビットコインに次いで時価総額が高いイーサリアムについて書いてきました。
まとめるとこんな感じですね。
- スマートコントラクトによるビジネス向けプラットフォームとしての独自性
- 段階的なアップデートを示すことによる将来性
- EEA(イーサリアム企業連合)という強力なコミュニティ
- ビットコインと差別化を図りつつ、ビットコインよりも高性能
という4つの面で、今後も高い将来性を持つ仮想通貨でありつづけることが予想されます。
イーサリアムは、過去にICOの件数増加による送金速度低下問題や、有名なThe DAO事件による分裂危機など、危機に直面したことが何度もありますが、アップデートにより危機を乗り越えてきました。
2018年も大きく変化していくと予想されており、期待が高まる仮想通貨といえます。
もしまだ仮想通貨の口座をお持ちでなかったら、買うタイミングを逃さないためにも、口座にアカウントだけでも作っておくと安心ですよ。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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