こんにちは!ひでほい(@hidehoy)です。
一昨日から3日連続で、匿名通貨三兄弟と呼ばれる、Dash(ダッシュ)、Monero(モネロ)、Zcash(ジーキャッシュ)の特徴などをおさらいしながら、今後について書いていますが、今日は最後の3日目です!
先日のNEM流出事件で、何かと話題となっているコインチェックですが、金融庁が仮想通貨交換業者としてコインチェックを認めなかった理由の一つが匿名通貨を取り扱っていたためとも言われています。
コインチェックがそこまでして、取扱をしたかった匿名通貨の魅力とは一体何だったのでしょうか?
第3弾として最後を飾るのは、Zcash(ジーキャッシュ)です!
目次
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Zcash(ジーキャッシュ)ってどんなコイン?
Zcashの概要
まずは基本情報から。
- 開始:2016年10月
- ティッカー:ZEC
- 承認アルゴリズム:Proof of Work
- 発行上限:2100万ZEC
- 承認時間:約10分
- 開発団体:Zcash Foundation
公式サイト:https://z.cash/
ホワイトペーパー:http://zerocash-project.org/media/pdf/zerocash-extended-20140518.pdf
最強の匿名通貨

1000種類以上あるとされている仮想通貨の中で、匿名性を売りにしている仮想通貨はいくつか存在します。
その中でも、最も匿名性の強い「ゼロ知識証明」という技術をもっているのがZcash(ジーキャッシュ)なんです。
2017年2月の時価総額は1300億円ほどで、26位にランクしています。
元NSA(アメリカ国家安全保障局)で現在ロシアに亡命中のエドワードスノーデン氏も「ビットコインに代わる通貨だ」と絶賛しています。
加えて「ゼロ知識証明」という優れた匿名性で、世界で最も有名な銀行の一つである、JPモルガン銀行と提携しています。
しかし一方で、その非常に強い匿名性から、ダークマーケットとして有名な「AlphaBay」でZcashの受付が可能になったことでも話題になりました。
これは明と暗の部分の両方で非常に強い需要があると言えます。
つまり、今まで以上にZcashの価値が上がる可能性を秘めてもいますが、様々な国から睨まれる要因となる可能性もあります。
Zcash(ジーキャッシュ)は第二のビットコイン?

2016年10月に公開されたZcashは、仕様がビットコインと非常に似ていることから「第二のビットコイン」と呼ばれることもあります。
では具体的にどのような部分が似ているかというというのを、表にまとめました。
異なる部分がZcashの強みになるわけですが、そちらについては後程説明します。
|
ビットコイン |
ジーキャッシュ |
総発行枚数 |
2100万枚 |
2100万枚 |
承認時間 |
10分 |
10分 |
半減期 |
4年に1回 |
4年に1回 |
承認システム |
Proof of Work |
Proof of Work |
表を見る限りでは、ビットコインの主要部分とほとんどの所が同じだと分かります。
これが「第二のビットコイン」と言われるゆえんです。
Zcash(ジーキャッシュ)の特徴とメリット
冒頭でも書いた通りジーキャッシュというのは「ゼロ知識証明」という非常に強い匿名性を担保する技術を備えています。
ゼロ知識証明とは、「正しい」という情報以外一切伝えない完全匿名の技術です。
つまり 、送金をする際、送信側と受信側のアドレス、送ったジーキャッシュの数量だけではなく、送金履歴すら全てが暗号化され分からないようになります。
暗号化された情報は、正しい閲覧キーを持つ人だけが参照することが可能です。
ビットコインのもつブロックチェーンは、インターネット上で全て取引履歴が公開されていて、受信や送信、ビットコインの数量などを確認することができてしまいます。
もし自分の買い物の履歴が他人に漏れてしまったらと考えると、非常に気持ちが悪いですよね?
このようにゼロ知識証明というのは、個人のプライバシーを守る観点から見ると非常に有効な技術であることは確かです。
Zcash(ジーキャッシュ)のこれまでの主なニュースと価格推移
ジーキャッシュが公開されたのは2016年10月です。
当時は、匿名性の強い仮想通貨が人気を博していたこともあり、1ZECが14万以上に高騰したタイミングもありました。
この時はすぐに価格が下落し、ここから長い間3,000円代をさまようことになります。
しかし、状況が一変したのは2017年5月22日でした。
上でも少し触れましたが、JPモルガン銀行が企業向けセキュリティー「Quorum」にジーキャッシュの技術である「ゼロ知識証明」を搭載するために、パートナーシップを結んだと発表した日です。

この発表がトリガーとなり、それまで10,000円代だったジーキャッシュの価格は一気に45,000円へ急上昇しました。
その後、再び2万円前後に推移していましたが、9月28日に韓国の最も有名な仮想通貨取引所である「Bithumb」に上場したことで、再び大きく値が動き、35,000円まで上昇することになります。
そして、今年の1月8日あたりには、80,000円を超える勢いを見せていました。
しかし、その後はビットコインの暴落、先日あったコインチェックのNEM流出事件をきっかけに下落し、現在の価格に落ち着いています。
今後の展望や相場へのプラス材料
ジーキャッシュが発表したロードマップを確認すると、2018年は性能やセキュリティーをさらにアップグレードし、独自の暗号化技術をスマートフォンに導入し、世界中で20億人のユーザーが使用できるようになるとしています。
この2つがアップグレードの柱です。
ネットワークアップグレード「OVERWINTER」
アクティベーション予定は、2018年6月。
「OVERWINTER」はガバナンス競争において、ユーザーやネットワークの安全性の向上に力を入れるということです。
詳しい内容は、今後のジーキャッシュの公式ホームページで発表があるようです。
ネットワークアップグレード「Sapling」
アクティベーション予定は、2018年9月。
「Sapling」プロトコルのアップデートを有効にすることで、セキュリティに保護された取引において、時間とメモリーを大幅に改善するアップグレードになるようです。
このアップグレードにより、モバイルウォレットのサポートが開始されます。
「Sapling」の後も、ジーキャッシュや他の暗号化通信で、継続的に技術的な改良点を調査していくとしています。
さらに、これらに加えてJPモルガン銀行が企業向けセキュリティー「Quorum」の続報や、他の国の取引所による上場などジーキャッシュは多くの材料が見込めます。
Zcash(ジーキャッシュ)の懸念材料

ジーキャッシュ、モネロ、ダッシュの3つは強い匿名性を売りにしています。
その中でも、ジーキャッシュは特に匿名性の強い仮想通貨であるため、送受信アドレスやジーキャッシュの取引数量、取引履歴など全ての情報が外部から参照することが不可能となっています。
顧客のプライバシーを強く守ることができる一方、「AlphaBay」のようなダークマーケットで使用される恐れがあるため、国家による規制が入ってくる可能性があります。
実際にアメリカでは、2017年5月に仮想通貨取り扱い事業者や、プリペイトカードを対象にしたテロ資金への流出対策に関連する法案が提出されています。
最悪の場合、アメリカやその他の国でもジーキャッシュの取扱が禁止されてしまう可能性があります。
ジーキャッシュをはじめとした匿名通貨へ投資を行う場合は、このリスクは常に頭に置いておくようにしましょう。
まとめ
今回は匿名仮想通貨三兄弟の三男、Zcash(ジーキャッシュ)について今後の展望などを書いてみました。
強い匿名性というのは、セキュリティ関連システムにも応用可能な非常に優れた技術と言えます。
ですが、前述したようにアメリカでは匿名通貨の規制に繋がる法案が可決する可能性もあり、実際にこれからどうなるのかは不透明な部分が多いのも確かです。
ただ、JPモルガン銀行の企業向けセキュリティー「Quorum」にも採用された事実からも、ジーキャッシュの性能や技術力に疑いの余地はありません。
こういった優れた技術は顧客情報の管理など、どんどん他のシーンにも転用してもらいたいものです。
延いては、仮想通貨やブロックチェーン技術の普及や信頼に繋がっていくはずですからね。
単に「不正な使い方をされる恐れがある」という理由で規制だけして、素晴らしい技術も一緒に消滅させてしまうことだけは避けてもらいたいと願います。
Zcash(ジーキャッシュ)が買える取引所
もともとCoincheckで取扱があったのですが、例のNEM事件で現在は取引中止となっています。
そのため、今Zcashを買うならBinance(バイナンス)がおすすめです。
海外の取引所ではありますが、パソコンであれば日本語にも対応しています。
仮想通貨の取引高世界1位を誇る、大手の取引所です。
さらに、取引手数料が0.1%〜0.05%と他の取引所に比べダントツで低く設定されているのもうれしいですね。
最後に仮想通貨を購入するときは、できるかぎり余剰資金で買うようにしましょう。
個人的には総資産の10%くらいが、精精神的にも余裕が持てるのではないかと思っています^^
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでもお役に立ちましたらシェアしてもらえると嬉しいです。
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